Ruby,My Dear(by Thelonious Monk)

ぼーっと聴くと、メロディにしびれ、じーっと聴くと、複雑なコード進行にうなる。
そんなセロニアス・モンクの永遠のスタンダードナンバー「Ruby,My Dear」をYou Tubeで視聴してみた。

Thelonious Monk - Ruby, My Dear
「Solo Monk」より。作曲者自身のピアノによる独奏。「原料」のようなバージョン。


Thelonious Monk & John Coltrane,Ruby My Dear
この曲のメロディはサックスによく合う。しかもジョン・コルトレーンの演奏なら、何もいうことはない。モンクのピアノソロも聴きごたえあり。


John Fedchock New York Big Band - RUBY, MY DEAR
こちらはビッグバンド編成、しかもリードはトロンボーン


Ruby my dear」Trio version
バイオリンでこのメロディを奏でるのもまた違った美しさが引き出されますね。

もともとこの曲に出会ったのは、大学時代、「Solo Monk」のCDを買ったときだから、もう15年くらいも前のことだ。「Solo Monk」はそれから飽きずに聴き続けている自分にとって永遠の名盤・殿堂入りとなっているが、最近「Monk's Music」をぼんやりと聴いていたらこのアルバムに収録されているバージョンの「Ruby」がとてもよいと思ったのだ。
この曲はピアノというよりも、ひょっとしたらサックスのために書いた曲なのではなかろうかと思えてくるほど、サックス奏者は、この曲のメロディの良さを引き出していた。
そしてYouTubeで調べ始めると程なく、ジョン・コルトレーンとモンクがレコーディングしたバージョンの「Ruby,...」にたどり着いた。
ジョン・コルトレーンとモンクによる「Ruby,...」の録音があるなんて!
そんな録音物が残されているということは、音楽にとって、幸福な出来事であるに違いない。
実をいうと私は、ジャズを体系的に聴いていない。好きな曲、好きな演奏者はいるが、名盤といわれるもののなかにも、心から良いと思えるものが少ない。しかしその分、一度気に入るとそれを飽きずに何回でも聴いているタイプである。
なので、恥ずかしながら、ジョン・コルトレーンについてもほとんど何も知らない、ときている。しかし、こうして好きなものからすこしずつ拡げて聴いていき、いくつになっても新しい音楽との出会いを楽しむ姿勢を失いたくないものだ。