テレビとのつきあいかた。

どうも最近テレビというやつと上手に付き合っていくことができないようなのである。
家族ができて初めて(というか改めて)気付かされたことだが、
おそらくおおかたの現代人はテレビというやつは机やソファと同じ家具の一つで、
「テレビがつねについていること」はもはや当たり前の前提として受け入れているのだろうなと。
食事をはじめ、家族が集う場所に必ず、音と映像によるBGとしてテレビというものはある。
しかしこのテレビというやつがついていると、どうも僕には気が散ってしょうがないのである。
子供の頃から兆候はあった。
食事中はもちろん、食事が終わってからもテレビを見続ける家族を横目に、
食事を済ますと自分だけすぐに自分の部屋に行き音楽を聴いたり楽器を弾いたり学校の勉強などをしていた。
ラジオや音楽がかかっているのは好きだ。だけど、テレビだとだめなのだ。
音だけならまだしも、映像が視界にちらついていて、どうして食事に集中することができようか。
映像と音が一緒になっているのがテレビの最大の利点であり、欠点でもある。
この二つが一緒になると、人の思考を支配してしまう。
自分などは、特に不器用で、マルチタスクが苦手で、一つのことに集中してしまうタイプなので、
すごくテレビに集中していってしまい、疲れて、時間が吸い取られていってしまい、この時間ドロボー、と頭に来てしまうのだ。
しかし、これではいけないのだと思う。
テレビという気の利いたBGを風景として扱う、横目で鑑賞しながら食事も楽しむ。
これはあるいは現代人に必須のスキルなのかもしれない。やれやれ。