MONGOL800 / 小さな恋のうた

もともと曲は好きだったのだが、ワールド・ハピネス2010ではじめてライブを観て大変感激した。
まず3人とも楽器がとにかくうまい。そして3人とも歌が歌える。コーラスという域を超え、リードボーカルが取れるレベルで歌える。スイッチボーカルの曲も多く、見るものを飽きさせない。これは最強のバンドだと、唸ってしまった。
さて、この日、ここまで心を揺さぶられたのは、曲のよさ、演奏のうまさに加えて、地方発ならではの純粋さ、ステロタイプな固定概念に縛られない発想、そしてその土地に根差した大衆音楽を持っていることへの羨望あるいは憧憬の念を聴く者に喚起させるところがあったことが大きな要因であろう。
世界中のどんな都市、どんな場所にも、その土地に固有の大衆音楽がある。(小沢健二が言うように)歌われている内容はそれほど大差はないのかもしれない。しかしこれからもその土地とともにあるような大衆音楽を、特に沖縄のような独自性の強い歴史風俗をもつ都市には、大事に引き継ぎ育てていって欲しいと切に願う。